オールインワンなのに物足りないのはなぜ?713名調査で見えた「時短ケア」と満足度

オールインワンなのに物足りないのはなぜ?713名調査で見えた「時短ケア」と満足度

「これ1本で終わるはずなのに、なんだか物足りない」——オールインワン化粧品を使っていて、そんな感覚になったことはありませんか。

忙しい朝や、疲れて帰った夜。工程が少ないケアは確実に助けになります。実際、サロンにいらっしゃるお客様の中にも「時間がないときはオールインワンで済ませています」という方は少なくありません。

ただ今回、20〜60代の女性713名にスキンケアの満足度を伺ったところ、洗顔後に最初に使うアイテムによって満足度に差が出るという結果になりました。中でもオールインワンは、不満を感じている方の割合が最も高いという結果でした。

この記事では、その差がどこから来ているのかを、調査データと現場での実感の両面から整理します。
※以下の数値はすべて、2026年8月に実施した「スキンケアに関するアンケート」(n=713)に基づいています。

目次

洗顔後、最初に使うものは人によって違う

まず前提として、洗顔後に最初に手に取るアイテムには幅があります。

最初に使うアイテム人数構成比
化粧水462名64.8%
導入美容液(ブースター)89名12.5%
オールインワン75名10.5%
乳液33名4.6%
クリーム26名3.6%
美容液15名2.1%
オイル4名0.6%

化粧水から始める方が3人に2人。その次に多いのが導入美容液で、オールインワンは10.5%と3番目の位置でした。

年代別に見ると、オールインワンの利用率は20代で3.3%、40代で11.2%、60代では18.7%と、年齢が上がるにつれて増えていきます。ケアにかける工程を整理していく流れは、自然なことだと思います。

「最初に使うもの」で満足度に差が出た

次に、現在のスキンケアへの満足度を伺いました。最初に使うアイテム別に見ると、次のようになりました。

※n=713名(普段からスキンケアを行なっている、全国の20〜60代女性)
※クリーム(n=26)、美容液(n=15)、オイル(n=4)は回答者数が少ないため参考値です

主要な4アイテムで統計的な検定(カイ二乗検定)を行ったところ、p=0.011となり、「最初に何を使うか」と「満足しているかどうか」には関係があるという結果になりました。

中でもオールインワンは、不満を感じている方が50.7%と、利用者のおよそ半数にのぼりました。化粧水から始める方(35.9%)との差も、統計的に意味のある差として確認されています(p=0.02)。

「あまり満足していない」が4割を超える

もう少し内訳を見てみます。

オールインワン利用者75名のうち、「満足している」と答えた方は12.0%、「やや満足している」が37.3%。一方で「あまり満足していない」が41.3%を占めました。この「あまり満足していない」の比率は、全アイテム中で最も高い数字です。

※n=75名(洗顔後に最初にオールインワンを使う層)

興味深いのは、乾燥を「よく感じている」と答えた方の割合は13.3%と、決して高くない点です。つまり、はっきりした乾燥の自覚があるというより、どこか満たされない感覚が残っているという状態に近いのかもしれません。

平均して挙げられた肌悩みの数も2.5個と、化粧水から始める方(2.8個)よりやや少なめでした。悩みが多いから不満なのではなく、悩みの数とは別のところに理由がありそうです。

なぜ時短ケアで物足りなさが出やすいのか

ここからは、エステサロンの現場での実感を交えて考えてみます。

オールインワンは、水分と油分をひとつのアイテムでまかなう設計です。だからこそ1本で完結するわけですが、裏を返すと、肌の状態に合わせて配分を変えることが難しいとも言えます。

洗顔直後の肌は、うるおいを守る力が一時的に下がっている状態と考えられています。この時間帯にどう向き合うかで、その後のなじみ方は変わってきます。1本で全部を担うアイテムは、この「洗顔直後だけ手厚くしたい」という調整がしにくい構造になっています。

もうひとつ、施術の現場でよく感じるのは、塗る量の問題です。1本で完結するアイテムは、それだけで足りているという前提があるぶん、量が少なめになりやすい傾向があります。乾燥している日もそうでない日も同じ量、というケースは珍しくありません。

「工程が少ない」ことと「肌に合っていない」ことは別の話です。ただ、工程を減らすと調整の余地も一緒に減ってしまう。ここに物足りなさの一因があるのではないかと考えています。

工程を減らすのではなく、順番を変えるという考え方

では、時短をあきらめるしかないのかというと、そうでもありません。

今回の調査で満足度が高かったのは、クリーム先行(73.1%)と導入美容液先行(73.0%)の2つでした。どちらも「洗顔後の最初に、何かを置いている」という点が共通しています。

工程を減らすのではなく、順番を変える。あるいは、最初の1ステップだけ足す。この考え方がクリーム先行スキンケアです。

洗顔後すぐ・化粧水の前にクリームをなじませておくと、そのあとに続くケアのなじみ方が変わってきます。クリームタイプなので、なじませたあとに少し時間が空いても問題ありません。入浴後に子どもの世話やドライヤーを先に済ませる方でも取り入れやすい形です。

オールインワンをお使いの方であれば、それをやめる必要はありません。洗顔後にまず導入クリームをなじませ、そのあといつものオールインワンを重ねる。工程は1つ増えますが、時間としては30秒ほどの違いです。

「これ1本で足りているはずなのに」という感覚が残っているなら、足すべきは新しいアイテム一式ではなく、最初の一手なのかもしれません。

調査概要

調査名「スキンケアに関するアンケート」
調査期間2026年8月4日〜8月13日
調査対象・人数普段からスキンケアを行なっている全国の20〜60代女性 713名
調査方法Webアンケート/導入クリームのWhia調べ(クロス・マーケティング「QiQUMO」を利用した調査)
回答者の内訳洗顔後に最初にオールインワンを使う層75名(10.5%)/化粧水先行派462名(64.8%)
留意点クリーム(n=26)、美容液(n=15)、オイル(n=4)は回答者数が少ないため参考値として扱っています

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この記事を書いた人

川東 桃子のアバター 川東 桃子 ホワイエ エステティックディレクター

・ホワイエ エステティックディレクター
・歴13年の現役エステティシャン
・インディバスーパーバイザー・AEA上級エステティシャン

東京を拠点に、今もエステティシャンとして施術の現場に立ち続けています。現場で向き合ってきた「肌のリアル」をもとに導入クリームを開発。ホワイエではエステティックディレクターとして、エステの知見を毎日のセルフケアに落とし込む役割を担っています。

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